はじめてのギックリ腰 慢性化しないためには運動しかない
この記事は、はじめてギックリ腰になった方に書いています
初めての方は、いままで経験したことない痛みに驚き、トイレに行くことも、靴下を履くこともままならない状態に、苦しみ困惑していると思います
でも、ご安心ください
痛みは2週間もすれば快方に向かい、1ヶ月もすれば、何事もなかったかのように動けるようになるので、この痛みはずっと続くものではありません。
しかし3年後、遅くとも10年後、今回と同じような痛みに襲われ、その周期は徐々に短くなり、多くの方は私のように慢性化するでしょう
私は医師ではありませんし、整体師でも鍼灸師でもありません
でも腰痛と付き合って30年のベテランです
この記事はベテラン腰痛持ちの私から、はじめてギックリ腰になった方へ、私のようにならないためのアドバイスです
私なりの結論は、タイトルの通り運動しかないということです
いま強烈な痛みに苦しんでいる方に、この記事は読んで欲しいです
というのも、痛みは1月もすればなくなり、自分がギックリ腰になったことすら忘れてしまうからです
痛みを身体が覚えている間に、慢性化しないための手を打っておきましょう
いまギックリ腰に苦しんでいる方の緊急対処法
とはいえ、今まさに苦しんでいる方は、なんとかこの痛みを解消したい。
そんな方に、どうすれば良いか、お伝えします。
2週間の安静
冷たいようですが、有効な治療法はありません。
最も有効な処置は、少なくとも2週間は横になって安静にすることです。
先の予定はキャンセルして、2週間は家でじっとしていましょう。
安静な姿勢は、人によって違います。
私の場合は横向き、海老のように丸まったり、仰向け立膝で寝たり、身体の位置を時々変えながら寝ていました。
ずっと仰向けで寝ると、骨盤が不安定になる感じがして、さらに悪化するようで怖かったです。
コルセットを巻く
市販のもので大丈夫。
家族に買ってきてもらうか、ネット注文して入手してください。
コルセットで腰を固定、これ以上に悪化するのを防ぎ、回復が早くなります。
整形外科や接骨院、整体師、鍼灸院は?
急性期(痛みがひどい時期)に、これらに行く事は、私の経験ではお勧めできません。
特に整形外科。
電気を当てたり、牽引したりした所で、何の効果もありません。
それなら家で安静にした方が良いです。
評判の接骨院や整体師、鍼灸院があるなら、2週間後、少し痛みが和らいで遅くないです。
神経ブロック注射は効く
安静と言われても、仕事を休めないのがサラリーマン。
実際、私もスケジュールがびっしりで穴をあけることが往々にして出来ない。
そんな時は、ペインクリニックへ行ってブロック注射をする事をお薦めします。
Google検索で、「ペインクリニック お住まいの街」で検査してください
ブロック注射は、簡単にいえば局部麻酔のようなもの。
局部が、抜歯時のように痺れる感じで、驚くほどに痛みが消えます。
効果は1週間ほど持続するので、薬が切れてきた頃には、痛みが取れているはずです。
ただし、注射自体は信じられないほどに痛いです。
痛みを一時的に消しているだけで、根本治療になっていないのは当然です。
私のギックリ腰体験
あたなが、初めてのギックリ腰なら大丈夫。
二度とならないように運動で克服できるでしょう。
私が本格的に対策しはじめたのは、ギックリ腰になってから20年目の時です。
1週間にわたり、眠れない激痛に耐え、東の空が白むのを布団の中から見ながら、克服するぞとかたく心に誓いました
といっても、手術をしたとか、腰痛の名医にかかったとか、そんなことではありません
名医かどうかは知りませんが、私も医者に通いました。
でも、薬を飲んだところで、電気を当てたところで、機械で腰を引っ張ったところで、コルセットを巻いたところで、痛みの緩和になりこそすれ、根本的な治療になっていないのは、誰でも分かることです。
評判の整体、鍼灸、カイロも、あちこち行きました。
電車に3時間揺られて行ったことも。
治療の時は随分と楽になり、驚きもしましたが、効果は長続きしませんでした。
病院も整体も、いずれも、私には効果がなかったです。(人によって差はあるでしょう)
だから、私は医者や整体に通うことはやめ、自分で治すことに決めました。
自分の身体は、自分で責任を持つということです。
その代わりに理学療法士さんの元へ通い、身体の構造、腰痛になる根本原因を理解するようにしました
理学療法士さんから色々と教わった事を、私なりに、ギックリ腰にならないための対処法として、運動が大切だと気づきました。
ただ闇雲に運動すれば良いかと言えばそうでなく、次の4点が重要だと気付きました
①姿勢のクセを治す
②歩き方のクセを治す
③インナーマッスルを鍛える
④股関節の柔軟性を高める
以上です。
中には運動?と思われるテーマもありますが、逆に「腰が悪いのに運動なんて出来るか!」と思われていた方は、ホッとされたかもしれはいです。
それでは、それぞれ何を言っているのか、順番に見ていくとしましょう。
ギックリ腰が慢性化しないために姿勢のクセを治す
人にはそれぞれ姿勢にクセがあります。
右に傾いている人。
左に傾いている人。
前のめりになっている人。
後ろに反っている人。
実際それほどシンプルではなく、下半身は左に傾き、上半身は右前に傾いているとか複雑です。
それぞれ、長年の生活のクセが姿勢を作ります。
座る時に、足を組む習慣のある人なら、そのクセが姿勢に出ます。
重いカバンを常に右手で持って仕事をしている人。
高い椅子に座っている人。
なんだ、そんなことと思われるかもですが、毎日の積み重ねで歪みが出ます。
本来、まっすぐ立っているのが、前かがみになっていれば、当然身体に負担がかかります。
その負担が重なって、ギックリ腰の原因となります。
私は姿勢の中でも、座り方をすごく大切に考えています。
人間は、ざっくり言えば「立つ」「座る」「歩く」「寝る」の4つの姿勢を取りますが、この中で「座る」が最も腰に負担がかかりそうです。
足を組んで座らないのはもちろんです。
もうひとつ大事な事として、「骨盤の位置と角度」をあげる事ができます。
骨盤は、腰痛と切っても切り離せない重要なパーツです。
というのも、骨盤の上に背骨が乗っていて、それぞれ一体で動くからです。
もし椅子に座った時の骨盤が前に突き出るようになっていれば、背骨は姿勢を維持するため、後ろに反って調整する必要がありますし、逆に後ろ側が下にあれば、背骨は猫背になって調整します。
なので、椅子に座った時、地面と骨盤が平行になる状態を常に維持することがポイントです。
もし普段使いの椅子が高いと感じるなら、骨盤が地面と平行になるよう、高さ調整することがお薦めです。
自宅リビングの椅子など、高さ調整できないものは、踏み台を置きます。
毎日、多くの時間を車の中で過ごす人なら、いま一度、運転時の姿勢を見直していましょう。
車の運転は、常に片足を浮かせた特殊な姿勢を維持するので、すごく腰に負担がかかりそうです。
腰痛に効くクッションが市販されていたりしますが、効くかどうかは人それぞれです。
座った時のクセと、そのクッションが自分のクセの是正に合っているかがポイントです。
姿勢のクセを治すには、筋膜リリースがおすすめです。
人間の身体は「筋膜」という薄い膜で覆われています。
スーパーの鶏肉に薄く貼られた膜を思い起こして下さい。
この筋膜ですが、姿勢の悪さや運動不足、生活習慣が原因で癒着やよじれが起こります。
この癒着やよじれが、姿勢の歪みの原因となり、腰痛を引き起こします。
このよじれた筋膜を、正常な状態に戻すのが筋膜リリースです。
筋膜リリースの方法は、市販のフォームローラーを使って行います。
青竹踏みの全身版みたいなものですね。
痛気持ちいいです。
使い方は、YouTubeチャンネル「TRIGGERPOINT(メーカー名)」で検索すると、たくさん出て来ます。
ギックリ腰が慢性化しないために歩き方のクセを治す
姿勢と一緒で、歩き方も人それぞれです。
人は1日に5000歩から10000歩くらい歩きます。
歩くたびに、腰へ良からぬ負担がかかっているのなら、1年で180万回以上も負担があるのです。
歩き方のクセを見分けるには、靴底の減り方を見れば一目瞭然です。
私の靴底は、踵の外側が極端に減ります。
どうも私の歩き方は、ガニ股で歩くのか、踵の外側で地面を蹴る、そんな特徴があるようです。
正しい歩き方を、私が講釈することは難しいですが、本来は踵から着地して、つま先で地面を蹴る。
あるべき姿と比べると、私の歩き方は真逆であり、つまり年180万回以上、本来ではない衝撃が腰にかかってくる訳です。
身体の後ろ側に衝撃があるので、その分、腰に負担がかかっているのが私なりの仮説です。
1回1回はたいした事はないですが、年180万回以上もです。
私の歩き方のクセは、理学療法士さんから指摘を受けました。
またコナミスポーツで、トレーナーから歩き方矯正の個別レッスンを受けました。
個別レッスンは、全5回だったと思います。
料金は忘れましたが、確か2~3万円くらいであったと思います。
コナミスポーツに限らず、スポーツクラブに入会している人なら、歩き方の個別レッスンがあると思いますので、一度確認してみてはどうでしょう。
歩き方のクセが分かれば、あとは正しい歩き方に矯正するだけなのですが、これが実に難しいです。
先に紹介した、足を組まないとか、椅子の高さを調整するとか、姿勢のクセを治すより難易度は高い。
普段、私たちは、いかに無意識で歩いているか、思い知らされます。
意識しながら歩いている時は、頭の中で、「踵から着地、つま先で地面を蹴る」「ガニ股禁止」と念じながら歩いていますが、そんな事ばかり意識のは無理なので、難しいです。
何か良い方法があれば、また追加で書いてみます。
ギックリ腰が慢性化しないためにインナーマッスルを鍛える
意外に聞こえるかもですが、腰を良くしたいなら、お腹を鍛えることです。
腰の悪い人の特徴として、お腹を突き出したように歩いている人が多いのは、お腹と背中の筋肉のバランスが悪くて背筋過多になっているからです。
これも理学療法士さんから指摘を受けた事ですが、背筋で後ろから押す力と、腹筋で押し返す力がバランスを取っていなければいけないのですが、背筋に偏ることでお腹が突き出た形になるのです。
より背筋に負荷がかかっていると腰痛の原因となります。
なので、腰痛を改善するには腹筋と背筋のバランスを取ること。
つまり腹筋を鍛えることがポイントです。
腰痛コルセットを持っている人なら分かりますが、コルセットはお腹の部分を絞ります。
腹筋で押し返すことで、安定させバランスを取ります。
では、ずっとコルセットをしていれば良いのではないかと思う人もいるかもしれません。
でも、コルセットに頼ると、それでなくとも弱い腹筋を益々と使う事がななくなるので、どんどん弱くなっていき、やがて自分の腹筋で腰を支える事が出来なくなってしまいます。
急性期の痛みが激しい時は、コルセットで固定することは必要ですが、痛みがましになったら、コルセットを外して、自分の腹筋で支えるようにしましょう。
自分自身で、筋肉のコルセットを巻き付けることが必要です。
腹筋を鍛えると聞いた時、最初、私はクリスチアーノロナウドのような6パックの腹筋をイメージしていたのですが、むしろ腰痛に重要なのはインナーマッスルです。
インナーマッスルの鍛え方は、YouTubeやブログなどで紹介されているので参考に。
私はスポーツクラブのトレーナーから、バランスボールを使ったインナーマッスルの強化法を教わったので、それを使ってトレーニングしています。
こちらは、インナーマッスル強化方法の初級編です。
無理のない程度に、腰が痛くなる前にやめるようにして、毎日コツコツ続けていきましょう。
筋トレも大事ですが、私の場合は、むしろ歩いている時、座っている時など、日常生活において、お腹に意識をおいています。
意識すると、それが脳に伝達されて、脳から腹筋を使うように指令を出してくれます。
日々意識しているだけで、私の腹筋は、かなり鍛えられたと感じています。
ギックリ腰が慢性化しないために股関節の柔軟性を高める
歩き方のクセが原因で腰に負担がかかっても、股関節で上手く力を吸収することが出来れば、その負担が腰にまで行きません。
股関節は、車のタイヤとボディーをつなぐサスペンションのような役目です。
股関節が柔軟であれば、下からの力を上手く吸収します。
美容師さんには腰痛持ちが多いと聞きます。
前傾姿勢で中腰を続ければ、腰に過度な負担がかかることでしょう。
そんな時も、股関節の柔軟性で、上手く力を逃がしてあげることが出来れば、腰の負担は少なくなるでしょう。
年をとり、身体が堅くなった上、圧倒的に運動不足になれば、股関節の柔軟性はどんどん損なわれ、いわばタイヤのサスペンションがほとんど無い状態になります。
そうすると、地面の凸凹も、まともに車体に影響を受けますよね。
なので、股関節の柔軟性がなくなれば、その分、腰痛のリスクも高くなります。
股関節の柔軟性を維持するなら、ストレッチが良いでしょう。
それも股関節のストレッチです。
ストレッチ効果は充分にありますが、ストレッチの内容によっては腰に負担がかかり、かえって腰を悪くする場合があるので注意しましょう。
私の場合は、ストレッチと共にジョギングをするようにしています。
ジョギングは、もちろん腰への負担もあり、リスクもありますが、それ以上に股関節の柔軟性を高める効果があると思うので、私の腰痛はジョギングに救われています。
最後に‐腰痛を治すには運動しかない
腰痛に悩み続けて30年。
悩み続けた私の結論は、医者や接骨院に頼らず、腰痛がおこるメカニズム、自分の身体の特徴をよく理解して、自分で責任を持ってケアすることです。
それまでの私は、ネットからの評判に頼り、医者や接骨院等に通っていましたが、なぜその接骨院の治療法が腰に有効なのか、自分で考えることはせず、評判だから行くという、単に他人任せなスタンスでした
運動やストレッチ、筋トレも腰に負担がかかって良くないと、消極的でした。
そんな私が変われたのは、理学療法士さんから正しい知識を得られたことと、ある医師から「同年代の腰痛持ちの人と比べ、そんなに酷い訳ではない」と、言ってもらえたからです。
そのおかげで、「そんなに酷くないなら、今からでも遅くないのではないか」と、それまでの「悪くなる一方で、自分の腰は良くならない」と言ったネガティブな考えを変える事ができたのが大きいです。
なので、お二人には感謝しかないです。
もうひとつ、自分の中で変わった考え方として、今までは「ギックリ腰になりたくない。辛い思いを2週間も続けたくない。だから出来るだけ安静にしていよう。」そんな考えでいたことを、「たかが1年に1回、2週間程度の辛抱。それは仕方ないから、気にせず自分の身体を鍛えよう」と変えたことです。
これにより、ギックリ腰になっている以外の期間の過ごし方が劇的に変わりました。
コルセットを外し、医者へ行かず、毎日の運動とストレッチ、歩き方や姿勢の改善に取り組んでいます
コルセットを巻いて、評判の接骨院に通っていた事を、やめた途端に自分の腰は随分と良くなりました
それでも、時々は酷い腰痛、ギックリ腰に襲われます
実は、この文章を書いている今まさに、ギックリ腰と格闘していた最中でした
随分と良くなってきたので、こうやって文章が書けているのですが
今回、なぜギックリ腰になったのか、私なりの仮説があるので、次に同じような事が起こらないために、どうすべきか、早速検討して実行していきます。
毎日、積み重ねた結果が記録されていくヘルストラッカーの考え方が私は好きです。
自分の身体や健康のデータは、医者のカルテの中でなく、自分のスマートフォンの中で管理していくべきです。
出来る事は限定的でまだまだこれから進化していく分野ですが、先物買いで注目しています
特にApple Watchは、運動、睡眠から健康状態まで、全てがデータ化されていきますので、おすすめです
本日はここまで
最後までお読みいただき、ありがとうございました